救世主は少し遅れてやってくる: リーズ戦から見えた3つのポイント
救世主エディー、お洒落なウーデゴール、好調さを感じさせたマルティネッリ、左サイドバックも完ぺきにこなして見せた冨安、追加点を奪い切れずに緊迫感のある展開となった試合終盤等々、見どころ満載のリーズ戦を振り返る。
救世主エンケティア
今回の勝利でアーセナルは3連敗からの4連勝という形になったが、この3連敗を喫した3試合で挙げた得点はたったの1点、チームの得点力不足は明らかだった。
ラカゼットは今季オープンプレイからの得点数が非常に少なく、オーバメヤンが退団したにもかかわらずストライカーの代役を獲得せず、という冬の移籍市場のギャンブルのつけをクラブは支払うことになるかと一見思われたが、そこで彗星のように現れチームを救ったのがアーセナルユース育ちのエディー・エンケティアだ。
ここまでキャリアを通して継続して出場機会を得ることがほとんどなかったが、今季ついにチャンスを掴むと素晴らしいパフォーマンスを見せており、その実力を証明している。今回のリーズ戦でも2得点を挙げチームを勝利に導き、マンオブザマッチの活躍を見せた。
一点目はGKへのプレスから、2点目はマルティネッリのパスにうまく合わせて見せた。
同時に得点だけではなく、ラカゼットのように後ろに降りてパス回しに参加するプレイなどもこなせているし、ボールの収まりどころになるようなプレイも以前と比べて明らかに成長がみられる。
エンケティアの台頭無くしてはアーセナルは順位表の今の位置にはいられなかったはずだ。
昨年のスミスロウに続いて2年連続で窮地でユース育ちの選手が現れチームを救う、という形となった。
エンケティアの来季以降の去就は不透明となっているが、仮に今季末での退団となったとしても、今季終盤の彼の活躍はアーセナルファンの記憶に長く残るに違いない。