あって良かった貯金: トッテナム戦から見えた3つのポイント

こういう時に備えての勝ち点4の差。ジェットコースターはまだ続く。
山中拓磨 2022.05.13
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アウェイ戦とはいえここで勝利を収めればトップ4入りが確定、あるいは引き分けでもかなり優位な状況、対戦相手は宿敵トッテナム、と綺麗に今シーズンのエンディングを迎える舞台は整ったかに見えた一戦だったが、そうは問屋が卸さない、3-0での敗戦を喫したアーセナル。

これにより、勝ち点の差は1まで縮み、最後の最後まで行方のわからない、近年アーセナル史上随一のドラマチックなシーズン最終盤に臨むこととなってしまった。

冷静さを欠いたベテラン選手

試合後アルテタが明言しないながらも判定への不服を表明していた通り、ファン目線で見ると審判に文句の一つも言いたくなるような試合ではあったが、今季最もどころかこの数シーズンでも最もプレッシャーがかかるダービーとなった一試合で、最初に冷静さを失い、判定が不利な方向に転がる余地を審判に与えてしまったのが若手ではなく、むしろ経験豊富な選手だったのは少々残念だった。

セドリックがPKを与えた場面は非常にソフトなものだったが、接触があったことは事実だし、いわゆる『ルール的には恐らくファウルだが、普段であればボックス内では流されることもよくある』といったタイプの出来事だったように思う。主審がPKという判定を下したのであれば、VARが介入するような事象ではなかっただろう。

また、土壇場で最近チームを支えてきたベテランの経験に頼りたくなるアルテタの気持ちはわからなくもないが、放り込まれるボールを跳ね返すのであれば一流だが、スピードや敏捷性を欠くホールディングにソンフンミンへの対処を任せる形は派手に裏目に出てしまった。

一枚目のイエローカードは短い時間に同じ選手へのファウルがかさんだため心証がよくなく、また二枚目のイエローカードも、ソンが上手くぶつかってきたとはいえ肩~肘あたりが相手に入ってしまっており、そもそもボールは頭上を越えていたし、不用意だった。

ただ、上に書いた通り、ホールディングとソンフンミンの一対一を繰り返し作られる、という時点で遅かれ早かれこうなることは予感させるような形ではあった。

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