アーセナルにとってヨーロッパリーグ出場がポジティブなものである理由を頑張って考えてみた
今季プレミアリーグの最終戦も終わり、アーセナルの21/22シーズンの最終順位は5位となった。シーズン当初の想定や目標から考えると、2年連続8位から5位に浮上というのは悪くないステップには思える。
ただし、シーズン最終盤にCL出場権獲得も手が届きそうな順位につけていながら失速、最終的に来季出場する欧州コンペティションがヨーロッパリーグとなってしまったのは少々残念ではあった。
とはいえ、もちろんCLに出場できていれば理想的だったかもしれないが、EL出場にもそれなりの(CL出場にはない)メリットもあるので、そこまでがっかりする必要はないかもしれない。
①スカッドの層の強化の予行演習
本来であれば、今季のアーセナルは欧州コンペティション出場権がないことを活かして国内リーグで無双!!というシナリオを思い描いていたはずだ。
過去にはレスターやチェルシーがプレミアリーグを優勝した年など、ミッドウィークの試合がないチームは基本的に国内の日程がかなり有利になり、それを活かして好順位につけられるチームが現れることも多かった。
コンディションが落ちにくいだけではなく、週1の試合が主であれば、スタメンをほぼ固定して連携を深められる、というメリットもある。
だが、残念なことに今季のアーセナルはフィジカル面で日程の有利さを活かせたという印象はあまりなく、過去何年かでナンバーワンの試合の少なさだったにもかかわらず、主力の怪我も相次いだ。
これが何故なのかに関しては様々な意見があるだろうが、どちらにせよ、今季のアーセナルの選手層はプレミアリーグを戦い切るのも精いっぱい、という様相を呈しており、来季アプレミアリーグと欧州コンペティション両方を戦い上位進出を目指せるだけのスカッドの層の厚さを確保しなくてはならない。
もちろんヨーロッパリーグであれば楽勝である、というわけではないが、決勝トーナメントはともかく、CLのグループステージと比べればELのグループステージはある程度余裕があるのも事実だ。
最悪の場合は冬に補強をして決勝トーナメントに備えることも出来るはずだし、CL出場権を逃してある程度夏の予算は減少したのではないかと思われるが、その分第一線級の控え選手を揃えるのを今年ではなく冬、あるいは来夏まで先送りすることも可能、という見方も出来る。
現状アーセナルのスカッドは少々スリムすぎるので、ここからひと夏でプレミア&CLを並行して戦えるエリートレベルの選手を多く揃えるぞ!というのはかなりハードルが高く、その一歩手前くらいの陣容を今年は構築し、来年さらにもうひと夏使ってCLレベルのスカッドを揃えることが出来るという意味では、エドゥとアルテタというチーム作りの経験が豊富とは言えない二人にとっては今年はちょうどよい予行演習となるかもしれない。