ウルブズ戦から見えた5つのポイント
メンバー
パーティがアンカーでジャカがより高い所まで上がっていくような形も見られた
ベンチ:
スミスロウ
ホールディング
エンケティア
ペペ
タヴァレス
エルネニー
ロコンガ
オコンクォ
アウェ(オー?)
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薄氷のスカッド管理
冬の移籍市場で多くのローテーション要員の放出を行い、ファーストチームのスカッドの人数がかなり少なくなっているアーセナル。前回のプレミアリーグの試合から2週間以上が空いた今回のウルブズ戦だが、冨安の復帰が間に合わず、レノはコロナで欠場と二人のファーストチームのメンバーを欠くこととなった。
結果として、カール・ハインもローンに出ているためGKにユースのオコンクォ、そして第4CB不在のため同じくユースからザック・アウェがベンチ入りすることとなった。やはり今季残りの鍵はアーセナルがどれだけ主力の離脱を防げるかがカギとなりそうだ。ただ、ユースから昇格させるDFの序列一位としてまだ今季U-23に昇格したばかりのアウェに白羽の矢が立ったのは興味深い
特にベンチに攻撃の流れを変えてくれるようなオプションはスミスロウ以外に見当たらず、この試合では先制点を奪えたからよかったものの、次節はマルティネッリが不在のためさらに人数が減少、恐らくスミスロウの先発が予想されるが、そうなるとベンチから切れるカードがおらず(一応ペペがいるのだが、アルテタが彼をどれだけ信頼しているのかは不透明だ)、ビハインドを背負う展開になると苦しくなりそうだ。
流石に退場者が多すぎる
スカッドの層の薄さとも関連する話だが、今季のアーセナルは怪我やコロナだけではなく退場による出場停止も相次いでいる。
ジャカとパーティが二人ともイエローカードをもらった時にはまさか・・・と嫌な予感が頭をよぎったが、彼らは退場にはならなかったものの、マルティネッリがアドバンテージで1枚目のイエローカードを流されている間にもう一枚カードをもらって退場、と予想外の角度からチームは数的不利に陥ってしまった。
この判定に関しては色々な意見もあり、厳しすぎるようにも感じるが、イエローカードの"警告"としての性質よりもアドバンテージを優先するというのは、ルール上は一応正しい判定のようだ。
アルテタが監督に就任して以降アーセナルが出した退場者は15人と、2位の8人をほぼダブルスコアで突き放してプレミアリーグトップとなっているが、流石に今年に入って6戦中4試合で退場者を出すというのはいくら何でもやりすぎである。
そこまでダーティなプレイが多いというわけではなく、明確な原因というべきものがよくわからないだけに悩ましい所だが、残りの16試合は何とか退場者ゼロで乗り切って欲しいものだ。
守り切れるアーセナル
ただし、幸か不幸かここ2年で数的不利な状態で15回も戦うことを強いられているアーセナルだけあって、流石に10人での戦いも慣れたものの様だった。・・・それはそれでどうかとも思うが。笑
(ちなみにアーセナルはプレミアリーグで最も退場者を出した試合で勝利を収めているチームであり、97試合で35勝と、昨季のアーセナルの勝率と比較しても実は10%くらいしか差がない)
アーセン・ベンゲル時代はどちらにせよ守り切ろうとしても守り切れないのだから追加点を、という試合も多かったが数的不利と関係なくアルテタ体制のアーセナルは引きこもって守り切るという試合運びもかなり得意になってきている。
全員で守り切った素晴らしい試合だったのだが、特に途中から登場したロブ・ホールディングのパフォーマンスは素晴らしく、19分の試合出場ながらクリア数9を記録するなど出色の活躍を見せ、きちんと役割を果たして見せた。ガブリエルとホールディングはボックスを守らせたら非常に強力だし、ベン・ホワイトも今季は守備で安定感を見せ、前線にも献身的な守備が揃っているため、引いて守る形は合っているかもしれない。
⏱ 19 minutes
💪 9 clearances
👏 3/3 duels won
⛔ 1 shot blocked
Keep it up, @RobHolding95 ✊
やはり不安が残るストライカーの陣容
ただし、まず得点を上げないことには自陣に撤退して守備を行っても仕方がない。そういう意味でやはりストライカーの補強が必須である(もともと試合前から分かっていたことではあるが)ことを痛感させられる試合となった。
プレスなどの負担が多すぎるのか、あるいは単に年齢によるものなのかはわからないが、やはり最近のラカゼットは一貫して得点が少ないし、今日の試合に関しては、いつものようにシュートが少なかったわけではないものの、サカのクロスに合わせた場面と、アンリ風の場面、2本良いチャンスを逃してしまった。
後半交代で出場したエンケティアも思うようなプレイを見せられたとは言えず、補強は補強で当然進める必要はあるのだが、後半戦に向けてやはりストライカーのポジションに一抹の不安が残る試合となった。
マルティネッリの中央起用をキャンプで試しているという報道もあったが、この調子で行くと、本当にそのオプションを試す必要が出てくるかもしれない。
トップ4に向けてコンディションは良好
一方で、既に述べた通り交代でロブ・ホールディングが良いパフォーマンスを見せたのは大きなポジティブだし、セドリックも冨安の代役を何の問題もなく務めて見せた。サカも少し静かではあったもののキレは良かったし、守備陣攻撃陣を見渡してみても皆コンディションは良さそうだ。この辺りはミッドシーズンブレイクの効果が出ているだろうか。
トーマス・パーティもかなりコンディションは良さそうだし、エルネニーもAFCONを終えてチームに復帰している。冨安も練習には復帰しているようだし、試合への復帰もそこまで長くはかからないだろう。
チームのコンディションは整っており、何より欧州コンペティション出場権を争うライバルのウルブズ相手にアウェイで貴重な勝ち点3を得ることが出来た。現在アーセナルは4位ウエストハムまで勝ち点1差のリーグ5位につけているが、ウエストハムより2試合を多く残している。
同じくトップ4を争うマンチェスター・ユナイテッドとトッテナムが今週は勝ち点を落としており、トップ4争いで一歩優位に立てたのは非常に大きい。
この後の日程としては、ブレントフォード戦を挟んで再びウルブズとホームで2戦後にアウェイでワトフォード、アストン・ヴィラと続く。この調子でこれらの試合でトップ4入りの最有力候補としての立場を固めて欲しいものだ。
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